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女性誌の編集者ジュリエットは初めてカイロを訪れた。彼女はそこで、パレスチナのガザ地区で働いている国連職員の夫マークと待ち合わせ、休暇を一緒に過ごす予定だった。しかし、空港で彼女を待っていたのは、夫ではなく国連で夫の元警備担当をしていたエジプト人のタレクだった。マークはガザ地区でのトラブルで到着が遅れるため、信頼できるタレクに妻の出迎えを依頼したのだった。ジュリエットは見知らぬ異国の街で、いつ来るかわからない夫を待ちながら心細い思いをしていた。そんな彼女の姿を見て、タレクは街を案内して回る。歴史ある街並みや建造物の数々、エキゾチックな異文化の匂い…、はじめは不安でいっぱいだったジュリエットだが、タレクの紳士的なエスコートでしだいにカイロの街や人々の魅力を知るようになる。仕事と子育てで忙しかった彼女にとって、これほどのんびりと時間を過ごしたことも、妻でも母でもなく、一人の女性として扱われることも久しくなかったことだった。やがて、ジュリエットとタレクは、お互いが好感を持っているだけでなく、しだいに強く惹かれ合っていくのを感じていた…。

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